【自作曲】叶わぬ2人 制作秘話!作曲のやり方/MV作り方を公開!
title: 叶わぬ2人
perfomed by PRESTO
Vo. FJ

もし、あなたにも「一緒にいたいのに、叶わない」そんな想いを抱いたことがあるなら――この曲はきっと、心の奥にそっと触れてくれるはずです。
声を聴けばまた会いたくなる。
笑顔を探してしまう。
それでも「さよなら」の影がちらつく。
「叶わぬ2人」は、答えを求めず、ただ“そばにいたい”と願う気持ちを描いた歌。
涙を隠して笑う強さと、ほんの少しのわがままが混ざり合う、切なくも優しいラブソングです。
どうかこの歌が、あなた自身の物語と重なり、
ほんのひとときでも寄り添えますように。

魅力をたっぷり伝えるよ!
この曲は、かつて「スパイものの自主映画を撮ろう」と話していたときに、その主題歌として生まれました。
物語は、スパイの女性と警察官の男性が恋に落ちるというもの。いわば『キャッツ♥アイ』の瞳と俊夫のような関係性です。――好き合っているのに、決して結ばれることのない二人。その切なさをどう音に滲ませるかを考えながら制作を始めました。
映像から生まれた音楽
まず頭に浮かんだのは「黒い空間の中で何かがうごめいている」ようなイメージ。
実らないと分かっていても、抑えられない“好き”という衝動が静かに上昇していく――そんな雰囲気を音で描きたいと思いました。
U2の「With Or Without You」から受けた印象をヒントに、ドラムとベースラインを刻みながらギターを弾いていると、自然にイントロが浮かび、口からメロディがこぼれ出しました。サビは感情の高まりを表現するため、低音から高音へと駆け上がるラインに。
曲の構成と歌詞
全体構成は、大サビを際立たせるためにCメロを挟む王道の流れにしました。
歌詞は女性スパイの視点で描き、少し強気で、一般的なラブソングにはない心情を織り込みました。
たとえば「怒る顔が少しみたいだけ」というフレーズは、その象徴です。
アウトロは「会いたいけれど実らないから、気持ちを抑えていく」という余韻を込め、フェードアウトに。ギターソロは、ドラムとベースを繰り返し聴きながら弾いているうちに自然と生まれたフレーズです。ここには、私が大好きなMr.Childrenの「ALIVE」のアウトロの影響も色濃く残っています。

ミキシングへのこだわり
過去にミキシングした音源を聴き直したとき、「音圧もバランスもひどい」と感じ、改めて勉強し直しました。
そこで取り入れたのが、VUメーター・周波数スペクトル・RMSメーターを用いた客観的な確認です。
後半では盛り上がりを演出するためにストリングスを加えましたが、ボーカルの音域とぶつからないよう細心の注意を払い、音の厚みと歌声の存在感を両立させました。
また、黒い空間を感じさせるためにベースとキックを強調し、特にキックのアタックとリリースを丹念に調整。ここにはかなりの時間を費やしました。
最終的には、全体の音量バランスを微調整し、音割れを防ぎながらも力強さを保つ形に仕上げています。
このように「叶わぬ2人」は、映画のワンシーンを想像するところから始まり、音作り・構成・歌詞・ミキシングに至るまで、試行錯誤を重ねて完成しました。
“叶わない恋”の切なさと、“それでも会いたい”という衝動を、音楽としてどう響かせるか――その挑戦の記録でもあります。

しみじみするねぇ
この一節には、曲全体のテーマが凝縮されています。
別れの影を知りながらも、ただ“今”を大切にしたいという切実な想い。
涙を隠してでも、強がってでも、相手のそばにいたい――その純粋で矛盾を抱えた感情が、聴く人の胸に静かに響きます。
「叶わぬ2人」の中でも特に、切なさと優しさが同時に溢れ出す瞬間を象徴するフレーズです。聴くたびに、自分自身の記憶や想いと重なり、心の奥に余韻を残してくれるでしょう。

2000年代の懐かしい感じがするわね!
少し前までは気にしていなかった
声を聴いたならまた会いたくなる
あどけない君の声といつもの笑顔さがして
答えなんて求めずに 2人ここで そばにいたいだけ
引き離されてもまた会えることを
信じ続けても「さよなら」が浮かぶ
何も知らない素振りで語るあなたをみたくて
わざと困らせてみたい 怒る顔が少しみたいだけ
um・・・ 来るべき時が
um・・・ わかってる けれど
出会い別れ全て秘め 今あなたに会いに来ただけ
涙見せず抱きしめて 悲しくない そばにいたいだけ
このミュージックビデオは、曲の持つ切なさと余韻を映像でどう表現するかをテーマに制作しました。
全体の雰囲気は「黒」を基調とし、スローな映像で構成。余計な情報をそぎ落とし、二人の関係性だけに焦点を当てています。
主役と演出
主役はスパイの女性「アミーゴ」。
相手役の男性スパイはあえて顔を出さず、観る人の想像に委ねました。
二人の関係性をシンプルに描くことで、観る人自身の記憶や感情を重ねられるようにしています。
映像構成
- Aメロ・Bメロでは、あえて映像を出さず歌詞のみを表示。言葉に集中してもらい、想像力で物語を補完してもらう狙いがあります。
- 映像部分はスローな流れにディゾルブを重ね、余韻を感じさせる編集に。
- アウトロでは「叶わない恋」を象徴するように、二人の写真のうち片方が消えていく演出を採用。物悲しさと余白を残すラストに仕上げました。
編集環境
編集には長年愛用している有料ソフトEDIUS を使用。シンプルな編集から表現力のある加工まで柔軟に対応できます。
作業はタイムラインに素材を並べ、切り取りやディゾルブを加えながら進行。使用PCは Intel Core i7 / メモリ16GB。サクサク動作で全く問題なし。この程度の映像なら書き出しは約2~3分で完了します。
EDIUSについては下記に詳しく記載していますのでご覧ください。

このように「叶わぬ2人」のMVは、余白と想像力に委ねる映像表現を意識して制作しました。
観る人それぞれの心の中にある「叶わぬ恋」の記憶と重なり、静かに響いてくれることを願っています。

大人な曲だねぇ
この曲はミスチルで言えばALIVEやIL Be、Imageといった曲の雰囲気と似ていると思います。前述のような流れで作った曲はどんな感じなのか、40代会社員はこんなふうに作るんだと何かの参考になれば幸いです。
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他のリリース曲も制作秘話を書いていきます♪
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お読みいただき、ありがとうございました!ペコリ


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